昔ながらの町並みが残る西陣。この町に息づく「西陣織」は平安時代、朝廷の織物を手がけていた職人が、この近辺で織物業を営んだことにはじまります。美しい織物は、時の権力者に大人気。と聞けば、華やかな歴史を思い浮かべるかもしれませんが、不況や災害などのために幾度も苦境があったそう。そして今も、洋風のスタイルに押される苦しい時代。しかし「西陣織を生かしたい…」そんな人々によって洋服や洋小物に西陣織を使うなど新たな風が近年運ばれています。どんな苦しい時も乗り越え歴史が紡がれるのは、こうやって人を動かす魅力を西陣織が持っているからかもしれません。