第59回 祇園359

 第59回は、二人の京友禅伝統工芸士「手描友禅」の石田万介氏と「金彩友禅」の南條隆氏を中心とした“文化継承プロジェクト拠点”『祇園359』です。
 昨今着物の需要が減少し、技術者や企業が廃業に追い込まれる中、技術の伝承が困難になってきているそうです。そこで、日本の代表的な文化である「京友禅染」が着物を対象とするだけの技術にしてはもったいない、後世に残したい、という伝統工芸士達の切なる思いが原点となり、2010年3月『祇園359』をオープンされました。国内はもとより海外の方々にも京友禅を知ってもらい、男女・年代を問わず気軽に京友禅に触れられるよう工夫されています。
 店内には、着物独自の染色法と思われている京友禅・金彩を普段でも着用してもらうため、伝統工芸士が一点一点手描きしたTシャツやブラウス、バッグ、クッション、陶器等の洋服や雑貨が並んでいます。モチーフも牡丹や月下美人、蜘蛛、南條氏作のオリジナルキャラクター「青龍はん」など多彩です。大量生産のプリント製品ではなく、職人が一点一点丁寧に作り上げるため、同じものは一つとしてないこだわりの一点ものばかりです。
 また、“京友禅の楽しさや難しさも知ってほしい”という思いから、オリジナルTシャツやトートバッグ作りを通じた「金彩・友禅染体験」を実施されています。子どもから大人まで、プライベートレッスンを1名様からでも受講可能です。1階にある“京Cafe”のコーヒー・紅茶付♪ご家族・ご友人と『祇園359』を体験してみませんか。
facebook:www.facebook.com/gion359