第166回 医療法人 浜田会 洛北病院／洛北病院介護医療院

　第166回は今年で創設74年目を迎える『医療法人浜田会洛北病院』さんです。設立は昭和6年、今の洛北病院の前身である浜田病院が設立され、その後、昭和26年に小学校の跡地であった現在の場所に洛北病院が設立されました。
開設された当時は一般病棟と結核療養所からスタートし、昭和57年に結核療養所を廃止し、平成12年から療養型病院として運営されています。
　この病院の特色は一般病院と異なり、高齢者や慢性疾患患者の長期療養を目的とし、入院期間を気にすることなく適切な医学的管理と日常生活のサポートをされているところです。加齢による体力低下や病気が原因で寝たきり状態の方や食事を口から摂取できない方、在宅での生活、介護が難しくなった高齢者の方や、病状は安定しているけれど常に医学的管理が必要な慢性疾患に罹患した高齢者の方が長期に療養していただく病院です。また、短期的には難しい治療でも、長期目標を持って治療を行うことで、患者の回復に取り組んでいます。例えば、胃ろうだった患者さんが少しずつ口から食事を摂取できるようになるなどの成功事例もあります。
　今年５月には副理事長で歯科医師の浜田尚香先生が同病院内に歯科・歯科口腔外科を開設されました。京都府内でも非常に珍しい全身麻酔での歯科治療を専門とした病院です。知的能力障害や発達障害をお持ちで、歯科治療中じっとしていられない方、嘔吐反射が強い方、高血圧や糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方など、眠っている間に治療をするので痛みや恐怖感を感じることなく安全に治療することができます。浜田先生は大阪急性期・総合医療センターで勤務されていた時、障がい者歯科の予約が常に数カ月先まで埋まっていることに大変驚かれたそうです。病院がたくさんある大阪でもこんなに待っている人がいるのに、地元の京都はもっとたくさんの方が困っているのではないかと思い、今回の設立に至ったそうです。お話しを聞く中で、浜田理事長も浜田尚香副理事長も患者さんとそのご家族に寄り添っておられると感じました。お忙しい中ご面会いただきましてありがとうございました。