第109回 株式会社 大垣書店

 第109回は、京都府下を中心に本屋さんを展開されている「株式会社大垣書店」さんです。
 昭和17年に創業。地域に密着し、町の本屋さんとして京都市内に着々と店舗を開店され、現在は業務提携店舗を含め36店舗展開されています。
 平成14年にオープンした「烏丸三条店」は、現在社長の大垣守弘さんがN.Yにある本屋さんなどから影響を受けられ、元々の建物としてあった大きな窓を活かし、開放的で都会的な店舗となりました。また外観だけでなく、哲学や思想の専門書など、通常は取り扱いづらい書籍を置かれたことが転機となり、幅広いニーズに周知される本屋さんへと成長。現在は、ショッピングセンターの中の店舗など大型店舗への出店依頼もあり京都以外の地域への出店も進んでいます。
 “地域交流”に大変力を注がれており、各店舗でお子様にむけた絵本の読み聞かせなどのイベントや、毎年恒例となっている「読者マラソン」を行われています。このイベントは、子供達に本を読む習慣を身に付けてもらおうと実施されている “感想文コンクール”で、読書感想文を提出してスタンプを集めるとプレゼントがもらえます。更に優秀賞に選ばれるとイオンモールKYOTO店で行われる表彰式で表彰や賞品もあるので親子にとって嬉しいイベントではないでしょうか。
 大垣社長は、デジタル化の社会の流れの中でも実店舗を大切にされており、今後も町の本屋さんがなくならないようにという考えをお持ちです。自社の店舗でも、どんな苦境にいたっても一度開店させた店舗の閉店はさせないよう力を注がれています。また、京都のみならず他府県の本屋さんと共同経営されている「株式会社大田丸」ではそれぞれの地域に根ざした書店の力を集結させるなど、さまざまな活動を行われています。
 現在、創業75年の「大垣書店」さんは、今後 “百年書店”を目指して地域密着で歩んでいかれます。文房具屋さんやカフェとコラボしておられる店舗もあり、色々な角度から楽しめる“本屋さん”。皆様も是非お近くの店舗に訪れてみて下さい。