第121回 株式会社 もり
第121回は京漬物の「株式会社もり」さんです。
先代の森春生さんが製造卸売業として西大路綾小路東に最初のお店を出店されたことから始まり、1975年には「株式会社もり」を設立。小売業へ足を踏み入れられます。その後、年々店舗は増え、現在は京都市内を中心に16店舗のお店を構えられています。
「もり」さんのお漬物は野菜から拘りがあります。これは先代が元々農家出身だった為、“自分たちで手作りした野菜を”というお気持ちが強く、その意思を引き継ぎ、現在は当初の4倍にも広がった畑を管理し自家製のお漬物を提供されています。
昔は、“つけもん”と呼ばれていましたが、今は京都のブランド力で “おつけもの”と呼ばれ国内外から注目されていることをお話下さった現在社長の森義治さん。しかし近年では、お漬物は「塩分が多い」「血圧が上がる」といったマイナスなイメージがありました。そこでそのイメージを払拭し、後世に日本の伝統食品の文化を残したいという想いから社内で科学的な分析をされ、ぬか漬けにはGABA(高血圧の方に適した機能があるとされるアミノ酸の一種)の成分が多く含まれていることを確認。この分析結果を活かし、現在はGABA機能性表示食品として、ぬか漬「森の恵み」シリーズを商品化されています。社長の森義治さんは「この商品にだけ機能性があるのではなく“つけもの”そのものが体に良いということを証明できた」ともお話して下さり、現在は、京都府漬物協同組合の理事長を務められ、漬物業界全体のことを守っていきたいというお考えが伝わってきました。さらに「今後、新型コロナ拡大前の生活に戻ることはない。だが“食べる”ということはなくならない。作り方、食べ方を提案、展開していきたい。」と前向きなお話もして下さりました。
日本の伝統食品の“おつけもの”。科学的にも体に良いことが証明され誇らしい気持ちになりました。皆さんも是非お店に足をお運びください。