第130回 株式会社 よーじや
第130回は、よーじや化粧品・雑貨販売、商品企画開発業務、イベント販売事業、カタログ・インターネット通信販売、カフェ運営をされている「株式会社よーじや」さんです。
1904年初代の國枝茂夫さんが奉公先より独立し、舞台化粧道具の商いを開始。三条御幸町下ルに「國枝商店」として創業されました。京都の土地柄、舞台化粧の紅や白粉などは大変好評となり、その後店舗を新京極に移転。大正初期には口腔の衛生が注目され始め、初代は歯ブラシの商いに力を入れられていたそうです。その頃、歯ブラシは「楊枝(ようじ)」と呼ばれていたことから、人々に「楊枝(ようじ)屋さん」と親しまれ、この愛称を新たな店名とされました。
1990年代には、「あぶらとり紙」が大好評となり「よーじや」の看板商品に。そして、その人気とともに「よーじや」の名も徐々に全国に広がり、現在では京都を代表するブランドの一つとして確立されました。現在は観光客も手軽に購入できるよう空港の中や京都駅構内でも店舗展開をされています。京都市内の店舗では、百貨店で化粧品の販売や、カフェの経営も行われており、祇園店や嵯峨野嵐山店を営業されています。
昨年4月に代表取締役社長に就任された國枝さんにお会いすることができました。國枝社長は、「昔からの社内の考えに“顧客第一主義”とあるが、まずは社内の人材育成に力を入れていきたい。従業員が一人一人考えお客様の求めているものを考えられるように。社員が会社の未来を考えて行動できるような人材育成を。」とお話し下さり、その第一歩として、社内の契約社員十数名を正社員登用されました。評価基準を作り、社員自ら考え、キャリアプランを描けるような環境づくりを行われています。そしてその力はお客様へのサービスの充実に繋がると考えられています。
今後の商品に関しては、品質には自信があるので、若い方や地元の方に日常品となるような商品展開に力を入れていきたいとお話し下さいました。100年以上にわたり受け継がれてきた「よーじや」さん。今後の商品展開が楽しみです。