第138回 株式会社キンキ地質センター
第138回は、地質・土質調査や物理探査、水源開発等を手がける地盤調査会社の「株式会社キンキ地質センター」さんです。
戦後、創業者の阿部治朗さんが学校の先生や会社勤めをされた後、昔から興味があった“岩石”を追求するため、京大理学部に入学。卒業後、昭和31年3月に近畿ボーリング株式会社を設立されました。昭和53年には「株式会社キンキ地質センター」に変更され、現在は近畿圏を中心に営業所を置き地域の地質調査を担われています。
創業60年以上を迎え老舗として地質・土質調査を主に物理探査、道路や河川関係の土木設計を手がけ建設コンサルタントとしての実績を積みつつ、近年ではICT技術を取り入れた業務の効率化・高度化への取組みを加速させ、三次元モデル作成ソフトやUAV空撮装置及び三次元画像処理ソフトを使用したCIM対応にも取組んでおられます。
地質調査業協会に加入され、京都府と災害協定を結び災害が起こった際には緊急で対応ができる体制を整えられています。発災時には技術者が迅速な対応で現場へ出向き適切に地質調査を実施。現状を素早く把握することでいち早く復旧に向けての働きに貢献されています。近年震災や豪雨災害が多発しているので大変心強い存在となっています。その技術者のお仕事は、資格必修の作業が多く「技術士」、「地質調査技士」などがあり、近年ではドローンを使用しての作業も多く「ドローンフライトマイスター」の資格取得者も増えてきているそうです。
今回実際に採取されてきた地層を拝見させて頂き大変貴重な作業現場を見学することが出来ました。作業される器材や採取物はかなり重量があり、また季節や天候に関係なく外でのお仕事だということで、知識だけでなく体力も必要となり大変なお仕事ですが生活を守る素晴らしいお仕事だと思いました。
創業以来受け継がれてきた社訓『誇り得る技術、技術による社会への貢献、貢献による生活の安定』を大切にされており、この社訓と共に歩みを重ねて培われた信頼をこれからも大切にしつつ、機動力・技術力の向上に努め、国土の安全・安心の推進に貢献されます。私たちの日常の生活はこうしたお仕事の方々に支えられていることがよくわかりました。今後更なる発展が期待されます。