第142回 株式会社クリーンベンチャー21
第142回は、「省エネ・創エネ」をテーマに太陽電池の開発・販売をメインとした事業をされている京都のベンチャー企業「㈱クリーンベンチャー21」さんです。
2001年、前職で太陽光発電の技術開発をされていた現・代表取締役社長の室園幹男さんにより起業されました。
太陽光パネルに必要なシリコンの元は“石”だそうです。その純度を高くする工程に大変なコストが必要となる為、独自の製法で球体シリコンの開発を成功させ、アルミパネルに入れ込む形で商品化に取り組まれました。その結果、国や有名企業などからの支援を得て、「発電能力が高く」、「原材料が少なく」、「曲げること」ができる「集光型球状太陽電池」を完成(2007年)。当初の懸念事項であるコスト削減も実現し世界から大注目される商品となりました。現在もこの製品は第二京阪道路の防音壁に設置されています。
しかし、いよいよ実用化の段階で太陽光パネルの価格が暴落し製品は販売停止となったそうです。当時は大変な苦労もありましたが室園社長はそこで止まることなく、現在は太陽光発電システムの設計・施工・販売事業を展開。太陽光発電システムは低価格化が進み、発電コストが従来と同等もしくは安価となり、また自社での設置でコスト削減を可能とします。この技術力でお客様企業に適合したシステム開発に注力し、FIT*を活用した地球温暖化対策に貢献されています。
経営理念に「新技術で社会に貢献する」を、行動理念においては「一人一人の熱い想いと全員の協業が事を成す」を掲げ、社内の技術者の方々の力を合わせた新しい商品開発が期待されます。
今回、室園社長にお会いすることができ、実際に開発されたシリコンを拝見しながら丁寧な説明と、今後の地球温暖化対策についてお話下さいました。「今後については、上場も視野に事業拡大していきたい」と前向きなお話もお伺いすることができました。貴重なお時間を頂きありがとうございました。