第147回 株式会社 Casie
第147回は、アートのサブスクを手掛けられている「株式会社Casie」さんです。
現在日本国内においてアーティストの評価は低く、99%の作品は流通することはなく、芸術活動で生計を立てられているアーティストはほんの一握りという非常に厳しい業界です。「株式会社Casie」さんではアートが好きで、才能がある、若きアーティストに創作活動を断念してほしくないという想いから“定額制絵画レンタルサービス”の仕組みを考案されました。こちらはユーザーが月に一定の料金を払えばCasieさんに登録されている絵画の中から毎月お好みの絵画を選び自宅まで配送してもらえるというサービスです。また、その作品を手がけたアーティストに売上の一部を還元する運用になっています。アーティストは少額でも毎月安定した収入源を得ることができれば、創作活動を続けることが出来ます。実際にCasieさんに商品を預けられているアーティストの中には初めて自分の作品が売れた方や、月に20万円の稼ぎをだしている方もいらっしゃるようです。現在、利用されているユーザーは約6,000人。一般の方から企業まで幅広く貸し出しを行っており継続率は98%と好調。ユーザーの年代や性別の傾向を把握し絵画収集に役立てられるなど、顧客に対してのリサーチも綿密に行われています。
今回、代表取締役CEO藤本翔さんにお会いすることができました。藤本社長のお父様は生涯画家として作品作りをされていましたが発表の機会を満足に得られることができず大変苦労されたそうです。そういった経験から藤本社長は“自分がアート業界で何かする!”という強い信念をもって「株式会社Casie」を創業された背景があります。アーティストに対して「アートは任せた。流通は任せろ」という心意気で、今後は「更にユーザーを5万、10万と広げていきたい」とお話下さいました。又海外向けのアート作品にも力を入れ、日本の伝統的なものを世界に広げられるよう流通の仕組みを整えられています。
社内を拝見すると、沢山の絵画が飾られており楽しく拝見することができました。初心者でも絵の飾り方やアドバイスもしてもらえるようで誰でも気軽に楽しむことができます。皆さんもご自宅にいかがでしょうか。