第161回 大東寝具工業 株式会社

 第161回は快眠とくつろぎをトータルプロデュースされている『大東寝具工業株式会社』さんです。創業は1925年現在の社長の祖父 大東民之助さんが京都市下京区壬生にて大東ふとん店として創業されたのが始まりです。1953年には現在の伏見区横大路へ移転、1963年に株式会社を設立されます。現在、寝具・パジャマなどの「寝床内環境」だけにとどまらず、眠りの空間全体を丸ごとプロデュースされています。
 社長の大東利幸さんは大学を卒業後、全国大手スーパーに就職し、各部署を経験後、本社勤務となり充実した社会人生活を送っていたところ、実家から戻ってきてほしいとの連絡があり、勤めていた会社から惜しまれつつも退職し、家業の大東寝具工業へ入社。大手企業から京都の中小企業へ入社し、経理から社員教育まで様々なギャップに驚き、職人は20人ほどいましたが、営業がいないということで、ご自身が布団店以外にも家具屋やブライダル、大学など様々な業種へ営業して回られたそうです。しかし、世間は不景気で業績が伸びず、寝具を売るためにはどうしたら良いかと考えていた時、ふと経済雑誌に載っていた『インターネット販売だけが前年比プラス』という内容の記事を見て、2001年に当時まだ規模の小さかった【楽天市場】へ出店をし、大きく売り上げを伸ばします。しかしシステム障害などで売り上げが落ち、また窮地に立たされます。それでも社長の営業力とアイデア、そのアイデアを実現する会長の大東和子さん、そして優秀な職人さんとスタッフの皆さんで現在まで売り上げを伸ばしてこられました。
 睡眠について深く知ることが非常に重要であると気付き、日本で初めて睡眠学講座が開設されている滋賀医科大学で、睡眠について学び、睡眠健康指導士の資格を取り、今では全社員がこの資格を取られています。【快眠とくつろぎで健康に】という企業キャッチコピーのもと、日本の睡眠教育を上げるため、睡眠専門の知識を持つ睡眠健康指導士が学校や企業へ出向き『認知症予防のための睡眠』『美容のための睡眠』など様々な快眠のためのワークショップもされています。睡眠不足は仕事や学習の能率を低下させ、生活習慣病やうつ病、認知症の発症と深く関係しており日本人の約3人に1人が睡眠に関わる問題を抱えていると言われており、睡眠は私たちの健康と密接に関係しています。
 京都の有名な旅館やホテル、グランピング施設などでもこちらの商品が使われています。新店舗もオープンされたのでぜひ商品に触れてみてください。