vol.4「丹波栗がおいしい理由」

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実りの秋となり、京都では丹波栗が出荷の時期を迎えています。大粒で甘みの豊かなこの特産物は、はるか昔からずいぶん重宝されてきました。砂糖がほとんど手に入らなかった時代は朝廷や幕府への献上品となり、茶の湯が広まってくると茶会の菓子として栗そのものが出されていたほどです。丹波地方で栽培が始まったのは平安時代。昼夜の寒暖差が大きいこの地方特有の気候が、味や香りを育むのに適していると言われているのですが…長い年月をかけて品質が磨かれてきたという事実も忘れてはなりません。1000年以上もの間、高級品として認められ続けた背景には、いつも最高の品質を生み出そうとするつくり手の強い思いがあったのでしょう。中国から伝わった接ぎ木の技術を生かして、より大きく、より甘い品種へと改良が重ねられてきたのです。今が旬の丹波栗。気軽に味わうなら 京都の和菓子屋へ行くのがおすすめ。栗本来の風味を大切にした栗饅頭や栗おはぎが、店頭に並び始めています。

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