vol.8「京都に残る節分の風習」
京都の節分には、「北東の吉田神社」・「南西の壬生寺」・「南東の伏見稲荷大社」・「北西の北野天満宮」の4つを巡る四方参り(よもまいり)という風習があります。この4つは鬼門の方角にあるので、恵方(えほう)の方角が毎年どこになっても厄払いができるとされてきました。その中でも京都御所の表鬼門「吉田神社」と裏鬼門の「壬生寺」は、毎年多くの人が訪れ賑わいを見せる参詣スポット。そして、豆まき以外の独自の催しものも行われています。たとえば、吉田神社で行なわれる「追儺式(ついなしき)」。疫病を追い払う「方相氏(ほうそうし)」が、赤・青・黄色の暴れる鬼を追い払うという迫力ある儀式です。また、壬生寺では無言劇の伝承芸能「壬生狂言」が行なわれます。このほかにも、各寺院や神社によって個性豊かな行事が催される京都の節分。いくつか巡ってその違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。